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波を読む

海に投げ出されたとする。

バシャバシャと焦って動くだろう。行き先不明の潮にもっていかれる。眼に見えるボートのところまでいけない。あるいは見えている島までいけない。遠くへ遠くへ運ばれる。

魚だったら潮の流れを身体で捉える。自由にどこまでもいく。行きたい所へいくだろう。

どうやら人間が住むこの世界にも流れや波があるようだ。
魚のように身体で感じてどこまでも思い通りにできるだろうか?恐らくほとんどの人には無理だろう。
目に見えている欲しいもの。あと少しで手に入る成果。
波の悪戯で不相応なものが手の届きそうなところに流れてくることがある。でも手を伸ばすと遠くへ遠くへ運ばれる。手を伸ばすほどに波は荒れて飲み込まれてしまう。身を守ることも出来ない程に。

僕らの生きる世界は海のように不安定だ。ランダムに押しては返す。流れを捉えて成果を掴めるのかどうか?
その感性を誰が持っているのか?

観えている物。観えなくなった物。
波に揺られながら、行きたい方に行こうとすると離れていく流れ。
不意に行きたい方に流される悪戯。

いつもどうしたもんかなぁ。って思っている。
波を味方に。
潮目を読む感性は僕にあるのだろうか?