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左で振る

オーストラリアでワインの木の剪定をやっていたことがある。
朝から夕方までぶっ通しで8時間。
歩合制だったので休憩もほとんど取らずやり続けた。

こんな調子だったので腕は痛むし、指はすぐにバネ指になった。毎日毎日やっていくとより速く、より楽にを両立させようと段々と切り方が変わってくる。

非力な日本人ならではの進化を遂げて最後は現地の人と全然違う切り方になっていた。それでもベテランの彼らとほぼ変わらないスピードになっていた。

話は現在に変わって今は毎日450回ではあるけれど、木刀で素振りをしている。

昔道場に通っていた時に先生は「太刀は左で振るんだ。」と言っていたと思う。「刀は左で抜く。」とも言っていた。

右手は常に柄を握っているけれど、左は素振り中ほとんど握らない。
柄を撫でているような動きでする。
結果握っている右で振る形になり、右腕が痛む。

ところが毎日毎日やり続けるとやはり身体がより速く、より楽に、と進化し始める。
450回の習慣が出来た頃には、左で振っている感覚に変わっていた。
その方が速く、楽なのがどうしてかは分からない。

今だったら先生が言っていたことを少しは理解できるのだろうか。